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劇団からっかぜの芝居つくりで思うこと19 [劇団からっかぜ]

俳優が「目的」を持って「行動」するということについて    布施 佑一郎

〇台本(テキスト)から二人の関係が犬猿の仲だと発見し認識したとします。
セリフ(言葉と行動と反応)で対応し、犬猿の仲を表現しようとします。

少し待ってください。 

〇表現を目的化しますと、相手が私を怒らす。私が相手を怒らしているのに何も表現しないじゃないか。相手が表現で私を怒らせない。くたびれた関係にエスカレートします。



自分は何者か?

の中でと「与えられた環境」が変化することで、「行動」は同じですが、「行動」の「性格」(質感)は変化します。その変化を「身体」で見せるのが俳優の「演技」です。
〇指導者の指示がなくても、自律的に演劇的なシーンを成立させられる俳優になる。
ということですが、実は、このように考えれば考えるほど、自意識が高まり、表現したり演じたりしてしまうものです。
そこで、〈自分〉という立ち位置から視点を変えて、「観客は役の人物と出会う」と客目線に立ってみてはどうでしょうか?
今、自分は役を生きているだろうか? と悩むのではなく、今、観客は役の人物と出会っているだろうか? と自分を離れてみてはどうでしょう。

☆演技のメリット1:言葉と感情がリンクする
〇脳科学の研究者池谷裕二氏の著書(※)によると、人間の脳は、感情が盛んなときほどものごとを覚えやすいように働くそうです。確かに、「事故にあって怖かった」「失恋して悲しかった」「旅行に行って楽しかった」など、強く感情が絡んだ出来事は、思い出として後々まで覚えているものですよね。
〇感情(内的行動)を絡ませながら言葉を学ぶには格好の場です。
〇例えば、台本に「I love you(わたしはあなたのことを愛しています)」という台詞があるとします。演技の中で台詞から学んだ「I love you」の身に付きかたは、単語帳や小説などから学んだ「I love you」とは違います。
〇演技の中で「I love you」という台詞を口にするときに感じるのは、相手を心の底から愛しいと思う気持ちや、どんな反応が返ってくるかわからない恐さ、または、心が丸裸にされたような居心地の悪さかもしれません。
〇顔や身体が熱くなったり、緊張でお腹が引き締まるように感じたり、手に汗がにじんだり、といった感覚の動きにも気がつくでしょう。また、相手役の彼/彼女が、泣いていたり、まっすぐこちらを見つめていたり、感極まって胸を抑えていたり、声が震えていたり、触れた手が温かかったり、 などという情報も一緒に受け取るでしょう。
〇感情、感覚、相手の状態といった、文字や映像から受け取る以上の生きた情報を、台詞の言葉にリンクさせることができるのが演技です。そうした情報が、必要な場面で必要な言葉を語彙の棚から引っぱり出すためのトリガー(引き金)となってくれるので、演技をすることで覚えた言葉は自分のものとして定着しやすい、という考えです。
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〇2人でゴッコ遊び。セリフは4つ。(インプロ)
A あの
B なに
A ま、いいや
B そう

B:後ろ向きの行動と目的
 1,飯を待ちながらテレビを見てる。
 2,後ろ向き、競輪の新聞を見ている。邪魔するな。
 3,飯を待ちながら居眠り。待っているうち、邪魔されたくなる。

A:「毒をもって」の行動と目的
 1,貧困についていけない。私死ぬ。 
 2,ばくち依存DV、あんた死ね。 
 3,生活にくたびれた一緒に死のう。

結果 Aの行動
 1,毒を捨てる判断。
 2,毒をいつでも使えるよう残す判断。
 3,力が抜ける。

相手が変わったら変わる遊び。エピソードの中の一つ一つの事実を楽しむ。

婚姻届を持って 目的と行動
A ①その気で印鑑押した嬉しい私。②あなたの承諾に不安。③一緒に役場へ。
A あの
B 相手 なに (①声かけを待っていた。②邪魔するな、今いいところ。)
相手の反応に A ま、いいや
相手 そう

結果 Aの行動
①婚姻届を渡す。②婚姻届を破って捨てる。③しまっておく。
END
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劇団からっかぜ
浜松市芸術祭演劇の歴史

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